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コラム

いまさら聞けない!?給与明細の見方をおさらいしよう!〜賞与編〜

「きんゆう女子。」では、ミレニアル世代にとって必要な”きんゆう”をテーマに情報を発信しています。「耳にしたことはあるけど、なんだか難しい!」と諦めがちなテーマも、ワカラナイ女子目線でお届けします!少しでも前向きになることを願って。

2023.5.23up!

あず

こんにちは!


きんゆう女子。オフィシャルメンバーのあずです。


新年度から、そろそろ2ヶ月。この春から新社会人になった方、社内異動・昇格や転職など、働く環境が変わった方も少しずつ新しい生活に慣れてきた頃でしょうか。


「きんゆう女子。」では、3月から新生活に役立つ「給与明細について」コラムを連載しています!


いつも手取り額しか見てない」「引かれている額がだんだん増えているような気もするけど、なんだかわからない」という方に向けて、「給与明細見方」「控除される項目」についてコラムをお届けしてきました。


いよいよ来月に「賞与」を受け取る方もいらっしゃるのではないでしょうか。


そこで今回は、「給与と賞与の違い」「賞与で控除される項目」に注目していきます。さらに、明細の電子化や給与のデジタル払いといったトレンドにも触れていきます。


「そもそも給与明細って?」「控除額って何?」と、おさらいしたい方は、過去の連載もチェックしてくださいね。


【新連載】いまさら聞けない!?給与明細の見方をおさらいしよう!
いまさら聞けない!?給与明細の見方をおさらいしよう!〜控除編〜



そもそも賞与って何?給与との違いは?

賞与と給与、いずれも労働の対価として受け取るお金ですが、意味合いが異なるんです……!


賞与とは、定期の給与とは別に支払われる給与等のことを指します。いわゆる「ボーナス」「特別手当」と呼ばれるものです。(国税庁のホームページ)また、年3回以下の支給のものと定められています。(全国健康保険協会ホームページ


たとえば、年4回の賞与をもらったとしても、4回目の賞与は「給与」として見なされるんです。




賞与ってどうやって決まるの?

賞与の額は、受け取るたびに変動していると思います。すでに、賞与を受け取った経験のある方は、実感されているのではないでしょうか。


なぜ、変動するの?と疑問に思われるかもしれません。


企業が支給するボーナスの決め方には、大まかに3タイプあると言われています。



① 基本給連動型賞与:基本給をもとに支給額を算出する方法

もっともシンプルなタイプで、基本給に支給する月数をかけて算出されます。「今回のボーナスは給料2ヶ月分」といったフレーズで耳馴染みがあると思います。

② 業績連動型:個人や企業の業績によって支給額を決める方法

ご自身が設定した目標に対する業績評価、企業全体の業績に応じて、支給額を決めます。当然ながら、個人や企業の業績がよければ支給額が増え、業績が悪ければ支給額が減ります。


賞与を決定するうえで、企業全体の業績(売上・利益の目標額)を設定し、従業員に通達している企業もあります。


③ 決算賞与:決算前後の企業の業績によって支払う方法

ある時期の決算で業績が良かった場合に、給与や通常の賞与とは別に支払われるタイプです。いわゆる臨時ボーナスと捉えるとわかりやすいと思います。



賞与の控除項目を見てみよう!

賞与も給与と同様に、所得税、社会保険料(健康保険料、介護保険料、雇用保険料、厚生年金保険料)が控除されます。


給与において、「健康保険料・介護保険料」「厚生年金保険料」の控除額は、標準報酬月額を用いて算出されています。賞与の際は、「標準賞与額」を用います。


標準賞与額とは、支給額(税引き前の金額)から、1,000円未満を切り捨てた額です。たとえば、賞与額が505,236円の場合、505,000円となります。


健康保険料・介護保険料、雇用保険料、厚生年金保険料の算出方法については、給与と同じです。詳細を確認したい方はコチラもご覧くださいね。


所得税のみ、給与と算出方法が異なるので、ご紹介します!



所得税

賞与からの天引き額を確認するには、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を用いて調べることができます。


「前月の社会保険料等控除後の給与等の金額」と「扶養親族等の人数」が交わる箇所を見つけましょう。その行に記載されている「賞与の金額に乗ずべき率」を「賞与額から社会保険料を引いた額」に掛けると算出できます。


所得税= (賞与額 ー 社会保険料)× 賞与の金額に乗ずべき率




トレンドに触れてみよう!

最後に給与・賞与に関するトレンドに触れて、この連載を締めくくります。


給与明細の電子化


近年、業務効率化やペーパーレス化の取り組みにより、給与明細の受け取り方法がデータに切り替わっている方も多いかと思います。


国税庁では、2007年から1月より、受け取る人の承諾を得られれば、給与明細を電子交付できると定めています。


PCやスマホで簡単に閲覧することが可能ですし、紛失のリスクも軽減できます。一方で、パスワードを設定するといった情報漏洩に対するリスク管理も必要ですね。



給与のデジタル払い


FinTechの浸透により、キャッシュレス決済を活用されている方が多いのではないでしょうか。


キャッシュレス決済の普及が後押しとなり、2023年4月より「賃金のデジタル払い」が解禁されました!


ただし、ポイントや仮想通貨は対象外です。「◎◎Pay」など、国に指定された資金移動者で運営する口座への支払いとなります。


とはいえ、受け取るには、雇用主と労働者で労使協定の締結、雇用主が労働者への説明、同意を得る、給与システムの変更など、導入にはいくつかステップが必要です。


本格的に導入されるまでは時間がかかりそうですね。


いざ、導入の際に「ご自身だったらどんな選択をするか?」「ご自身にとってどのようなメリットがあるか」考えておくことが大切かもしれませんね。


これまで、3回にわたり給与明細についてコラムをお届けしてきました。なんとなく受け取っていた給与・賞与について、少しでも理解が深まっていたら幸いです。


つみたてNISAや外国為替など、気になる金融や経済情報、イベントのレポートを紹介しています。ぜひ、他のコラムも覗いてみてくださいね!


Find your wayー読んで学ぶ

参考:
賞与に対する源泉徴収(国税庁)
賞与の範囲(全国健康保険協会)
給与所得の源泉徴収票等の電磁的方法による提供(電子交付)制度について(国税庁)
賃金のデジタル払いが可能になります!(厚生労働省)


オフィシャルメンバー/ライターあず

「きんゆう女子。」の女子会に参加したことをきっかけに、マイペースに楽しくお金に向き合うことができました。そのおかげで、漠然としたお金の不安が少しずつ解消されてます。「お金は人生の選択肢を広げるツール」をモットーに、読んでくれるみなさんの"お金のモヤモヤ"が少しでも軽くなるような記事をお届けします。

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