金融ワカラナイ女子による、
ワカラナイ女子のための金融コミュニティ
身近な家計管理から世界経済まで、広い意味での「金融」をテーマに勉強する女子会を開催しています。女子会は、基本少人数制。同世代や同じ目線の方々が、安心して話せる場所になるよう工夫しています。「自分なりの判断基準」を見つけていくお手伝いをしています。
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コラム
「きんゆう女子。」では、ミレニアル世代にとって必要な”きんゆう”をテーマに情報を発信しています。「耳にしたことはあるけど、なんだか難しい!」と諦めがちなテーマも、ワカラナイ女子目線でお届けします!少しでも前向きになることを願って。
2023.4.14up!
こんにちは!
きんゆう女子。オフィシャルメンバーのあずです。
新年度がスタートしましたね。この春から新社会人になった方、社内異動・昇格や転職など、働く環境が変わった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで!「きんゆう女子。」では、新生活に役立つ情報をお届けしたく。先月から「給与明細について」コラムを連載しています!
もうすぐ、給与明細を受け取る時期。「いつも手取り額しか見てない」「引かれている額がだんだん増えているような気もするけど、なんだかわからない」と思っていませんか?
今回は、控除される項目と金額にフォーカスしていきます。控除額を知って、どのように手取り額が決まっているのか確認していきましょう!
「そもそも給与明細って……?」と、おさらいしたい方は、前回のコラム【新連載】いまさら聞けない!?給与明細の見方をおさらいしよう!もどうぞ。
控除額をチェックする前に、控除額を算出するために用いられる3つの項目について、確認しておきましょう!
課税所得金額
課税の対象となる所得総額から、所得控除額を差し引いた金額です。昨年の源泉徴収票をお持ちの方は、記載内容から計算することができます。
社会保険料等控除後の給与等の金額
給与等の金額から、控除される社会保険料等を控除した金額です。「社会保険料等」とは、医療保険、介護保険、年金保険、労災保険、雇用保険があります。さらに、ここでは小規模企業共済掛金も含みます。
標準報酬月額
通勤手当などを控除する前の報酬を一定の範囲ごとに区分したものです。毎年4月から6月までの報酬月額をもとに、標準報酬月額が決まります。
報酬とは、名称問わず、労働者が労働の対償として受け取るすべてです。基本給以外にも、残業、役職、勤務地、住宅、家族といった手当を含みます。
一方で、報酬とならないものは、病気やけがなどによる「見舞金」「傷病手当金」「労災保険の休業補償給付」、「出張旅費」「交際費」「慶弔費」「退職手当」も含まれます。
賞与の場合は、標準賞与額が設定されています。今回は、毎月の給与について見ていきますので、「標準報酬月額」を活用します。
それでは、控除される主な項目と算出方法を確認しましょう。
所得税
給与からの天引き額を確認する際は、「給与所得の源泉徴収税額表」を用いると簡単に調べることができます。
「社会保険料等控除後の給与金額」と「扶養親族等の人数」が交わる箇所を早見表で見つけましょう。この額が、控除額にあたります。
ただし、毎月の給与天引きの際には確定していません。年末調整によって、過不足を調整します。所得税は、年間の課税所得金額から「所得税の速算表」を用いて算出されます。
住民税
住民税には、法人住民税と個人住民税があります。控除されているのは、個人住民税です。さらに、個人住民税は、均等割と所得割で構成されています。
たとえば、課税所得金額が145万円の場合、
・均等割・・・5,000円
・所得割・・・課税所得金額(1,450,000円)× 10%=145,000円
・個人住民税・・・5,000円+145,000円=150,000円
給与所得者の場合は、個人住民税(年額)を12回に分けて給与から天引きされます。よって、月額12,500円となります。
ただし、寄付金(ふるさと納税など)や調整により、控除額が異なる場合があります。
住民税は、国や地方公共団体が計算して通知する仕組みとなっています。毎年6月頃に届く「住民税決定通知書」で確定額を確認しましょう。
健康保険料・介護保険料
健康保険や介護保険の保険料は、標準報酬月額に保険料率を掛けて算出し、会社と会社員(被保険者)で負担しています。
健康保険料の負担割合は、会社と健康保険組合で決めることができます。介護保険料は、会社と会社員で折半します。ご自身が加入している健康保険組合ホームページや会社からの案内で税率をチェックしましょう。
雇用保険料
雇用保険料は、事業の種類によって、労働者と事業主で負担割合が決まっています。一般の事業における労働者の負担割合は、6%です。ちなみに、2023年3月までは5%でした。
厚生年金保険料
厚生年金保険料は、労働者と事業主で半額ずつ負担します(9.150%)。標準報酬月額に保険料を掛けた金額が控除されます。
その他、会社独自の制度により「確定拠出年金」「財形貯蓄」「団体生命保険」などを控除されている方もいらっしゃると思います。ぜひ、会社の規定などで詳しく調べてみてくださいね。
今回は、給与明細に記載されている控除にフォーカスしました。次回、は賞与についてのコラムを予定しています。
賞与は、毎月の給与と控除項目や額が異なるケースも。賞与の場合に注意したい点だけでなく、Web明細やデジタル払いなど、トレンドにも触れていきます。
それでは、次回のコラムもお楽しみに!
参考:
算定基礎届の記入・提出ガイドブック 令和4年度(日本年金機構)
給与所得の源泉徴収税額表(令和5年分)(国税庁)
所得税の税率(国税庁)
身近な税(財務省)
令和5年度雇用保険料率のご案内(厚生労働省)
令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)(日本年金機構)
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