金融ワカラナイ女子による、
ワカラナイ女子のための金融コミュニティ
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コラム
シニア世代は資産運用すべきなのか、投資を親に勧めようか悩むという方へ、シニア世代の資産運用について3ヵ月連載のコラムで解説します。共感できる!行動に移したい!と感じてもらえると嬉しいです。
2024.1.21up!
こんにちは!きんゆう女子。ライターのみみです。
直近2回のコラムでは、シニア世代の資産運用について、運用期間や価値観、得られるメリットを取り上げました。
シニア世代の資産運用①〜親に勧めるべき?運用期間と価値観から考える〜
シニア世代の資産運用②長くなる資産寿命と心理面での嬉しいポイント
最終回となる本コラムでは、シニア世代が実際に資産運用にチャレンジする際、気を付けるべきポイントを2つ解説します。
シニア世代だからこそ注意すべき点をしっかりと把握しましょう。
シニア世代の資産運用において、特に注意が必要なのはリスクが大きい(価格の振れ幅が大きい)商品への投資です。シニア世代がリスクが大きい商品に気をつけるべき理由は2つあります。
1つ目は、暴落が起きて資産が大きく目減りした場合、その回復を待つ時間が若い世代に比べて短いためです。リーマンショック時には、先進国株式や米国株式が元の価格に回復するまで22年という長い歳月を要しました。
運用期間が若い世代に比べて短いシニア世代の場合、20年後の回復まで気長に待つのは難しく、損失が出た状態で売却する事態になってしまいます。金銭的な損失もさることながら、精神的なショックも大きいはずです。
2つ目は、生活費に困る可能性があるためです。一定の給与収入がある現役世代に比べ、シニア世代は年金収入を資産の取り崩しで補う場合が大半です。
リーマンショック時には先進国株式や米国株式が40%以上下落しました。生活費の補填として1,000万円の資産を運用していたとしたら、600万円ほどに値下がりする計算です。老後の頼りにしていた資産がこれほど減ってしまうと、生活水準の変更も検討せざるを得なくなります。
このような事態を避けるため、価格の振れ幅が大きい株式投資だけを行うのではなく、比較的値動きが緩やかでリスクの小さい債券にも投資を行うなど、資産の大きな目減りを防ぐ投資を考えてみましょう。例として先進国国債であれば、リーマンショック時にも下落率は3%に留まり、2年後には元の水準に回復しています。基本的に債券は株式と逆の値動きをするため、資産の値動きを安定させてくれます。
リスクが大きい商品ほど期待できるリターンも大きくなりますが、リターンを追うあまり自身が許容できるリスクを超えた投資になってしまわないよう気をつけましょう。
高齢者施設への入居一時金や高い医療費など、突然の出費に対応できるよう、ある程度の預貯金を手元に残しておくことも大切です。
子どもの教育費や結婚時のお祝い金、親の介護にかかる費用、孫誕生後の出費、自宅のリフォームなど、生活費の他に発生する支出は様々です。
資産運用のメリットをできるだけ享受しようと、資産の多くを投資に回してしまわないよう気をつけましょう。投資信託や株式を売却して現金を用意することもできますが、資産価格が下落していれば損をしてしまう可能性もあります。
今後どれくらいの出費が想定されるのか、何歳の時点でどれくらいの現金が必要になるかをよくシミュレーションした上で、資産運用に使える金額を決めていくようにしましょう。
資産運用によって、資産寿命を延ばし、生活を豊かにするはずが、暴落で生活設計が変わってしまう、精神的にストレスを受けてしまうのは悲しいことです。
どれくらいの下落率であれば許容できるか、手元に残す現金はどれくらいにするか、人生を豊かにするという目的を意識して、自分に合った投資をじっくりと考えてみましょう。
本コラムが無理のない範囲で賢く資産運用をスタートするきっかけになると幸いです。
(参考)
三井住友DSアセットマネジメント「コロナショックとリーマンショックの比較」p.5
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