きんゆう女子。

コラム

【ニュースを甘口解説】つみたてNISA、もっと長〜くつみたてできるの?!

このコーナーでは、金融業界で働く方々に解説をしていただきながら気になるニュースを考えていきます。

2019.12.3up!

市川さん & きん女。

こんにちは♪

きんゆう女子。編集部です。


11月22日(金)、「つみたてNISA」が非課税で積み立てられる期限を延長したという記事を日経新聞で発見しました。


読んだ記事はこちら

つみたてNISA延長へ いつ始めても非課税20年


おさらい


つみたてNISAって?ざっくりいうと。


・ゆっくり長く20年間毎月投資信託を買って積み立てて資産づくりをする金融庁の作った制度。

・年間40万円のつみたて金額が上限、買える投資信託は130本くらいと金融庁さんが厳選してくれている。

・いいところはつみたてた金額と生まれた利益に対して税金がお得になること。


今までとこれからの違い


👛今まで・・・2037年末までの積立までが税金がお得になる


🌷これから・・・いつ始めても20年間税金がお得になるよう話し合われている


甘口解説お願いします♪


疑問に思ったので、女子会にもゲストに来ていただいたことのある市川達夫さんに聞いてみました。


きん女。:市川さん、なぜこの発表が今、政府与党からされたのですか?


市川さん:

このタイミングで「つみたてNISA延長へ―非課税 いつ始めても20年」の記事が出てくることは驚きではありません。毎年、政府では税制改正を行っています。ここでは、今の時代に即さない税制を修正したり、新しいビジネスなどを想定していなかった税制を追加したりなどしています。



きん女。:そうなのですね。あと、「税制に盛り込む」と書いてありますがこれはどういう意味でしょう?



市川さん:

いい着眼点ですね。


つみたてNISA含めて「NISA」は、保有する株式や投資信託からの利益(配当や価格上昇からの譲渡益)にかかる税金を免除します、という制度です。


その制度内容を変更することは、税制を変更することでもあるため、税制改正が必要、ということです。


現時点では、あくまでも政府・与党が各省庁からの要望をまとめている段階なので、実際に認められるかはこれからの議論次第です。



きん女。:まだ決定ではないのですね。ちなみにこれは、金融庁さんの考えもあって...ということですか?


市川さん:

金融庁としては、長年、「貯蓄から資産形成」を促すために色々な取り組みをしてきましたので、2014年から始まったNISAがある程度、軌道に乗ってきたので、拡充したい、ということでしょう。


また、「年金2000万円」問題も話題になりましたが、あれも金融庁が国民の資産形成を促すために、一定の前提条件のもとで老後に必要となる資金を試算した報告書の一部が取り上げられたものです。



きん女。:すごく話題になったし不安になりました。。。><。。。



市川さん:

情報に振り回される必要はないですが、きちんと家計管理をして策を練ることで不安を少しでも解消する方法はあると思います。


話は戻りますが「税制改正」には「要望書」というものがあって、その中に書いてあることで興味深いのは具体的な減収額(NISAの制度を拡充すると、国としては税収減となる)の試算も記載されていることです。


つみたてNISAが「いつ始めても20年」ということになれば、税収は毎年平均4700万円(長期的には680億円!)減る、との試算のようです。



きん女。:ええ!10月に消費税をあげたばかりだけれどこの税収減があっても大丈夫なのかしら?


市川さん:

そうですね。心配にはなりますがそれだけ自分たちで未来を考えていかないといけない状況なのかもしれません。


この金額の具体的な根拠はわかりませんが、裏を返せば、それだけの金額がつみたてNISAの利用者にとっての「収入」となるとも言えると思います。


一人あたりにすれば、特に毎年の数字は大した金額ではないですが、長年経つと1000倍以上の金額になっています。もちろん、NISA加入者の増加を見込んでいるので、一人当たりが受ける恩恵も1000倍以上になる、ということでは残念ながらありませんが、仮に毎年の運用利回りが2%とすると、20年後に得られる非課税の恩恵は、1年分の積立額にほぼ相当します。(*細かい計算を知りたい方は、下に書きますね。)


ちりも積もれば、無視できない金額になります。


具体的な計算方法はさておき、ポイントはつみたてNISA促進の最大の目的である「長期・積み立て・分散」の恩恵を受けもらうためにも、制度を長く続けていく必要があるということがニュースの裏に隠されています。



きん女。:なるほど。。。_φ(・_・

ニュースからも「長期・積み立て・分散」が資産づくりの基本だということが分かるのすね。

難しい〜!でもなんとなく理解しました。



*補足


・20年間均等に積み立てるということは、平均的な積立期間は10年
・72の法則(72÷金利≒お金が2倍になる期間)によると2%で運用続けたら36年後に投資元本が倍(リターンは100%)
・ということは、期間10年だとリターンはだいたい、その三分の一の30%くらい
・非課税となる税率は約20%なので、リターン6%分が恩恵
・1年分の積み立ては、20分の1(つまり5%)
・それで、1年分の積立額のほぼ相当する


・72の法則って?


 事務局は日本銀行情報サービス局が運営する、金融広報中央委員会が運営する参考サイト「知るぽると」より。


💡お金が2倍になる期間が簡単にわかる便利な算式。「72÷金利≒お金が2倍になる期間」となる。

💡例えば、たとえば、金利18%でお金を借りた場合、「72÷18=4」となるので、約4年で借りたお金が2倍になる。

このレポートを書いた人

サポーター & 編集部市川さん & きん女。

市川達夫さん:早稲田大学大学院を修了後、1999年にモルガン・スタンレー証券に債券ストラテジストとして入社。他外資系証券では、債券投資・ALM戦略分析に加えてコア預金モデルの開発に従事。2009年にモルガン・スタンレー証券に復帰後、債券統括本部長等を務める。2016年より現職ゆうちょ銀行 執行役員部長。市場部門のあらゆる定量分析を担当。首都大学東京にて博士号を取得後、2017年より同大学にて非常勤講師を務める。

きんゆう女子。編集部:世の中にある金融ワカラナイことを金融に精通した人たちに質問していきます。

〜 #きんゆう女子 〜

読み込み中...。