きんゆう女子。

イベントレポート

[with き]外部主催イベント:第4回「家計簿の夕べ」参加レポート♪

2021年11月17日(金)にKABUTO ONE(兜町に新しくできた高層ビル)とオンラインでハイブリッド開催されたイベント「家計簿の夕べ」に参加しました。こちらのレポートでは、当日の打ち合わせの様子など、ちょっとだけ裏側もお見せしつつ、お伝えしたいと思います。

2022.1.5up!

なっつ

こんにちは!きんゆう女子。編集部です。

今年で第4回となる家計簿をテーマにしたイベント「家計簿の夕べ」のレポートをお届けいたします♪

家計簿のことだけではなく、FIRE(経済的自立、早期退職)について熱く語っていただくなど、仕事や人生についても考える深い会となりました!


*これまでの様子はこちら*

家計簿の夕べに参加しました!(2020年)
「家計簿の夕べ」に参加してきました!(2019年)

ワカラナイ女子の必須アイテム、家計簿。(2018年)


イベント準備の様子を少しだけお見せします♡

17:00 関係者集合

編集部が到着した頃には開場設営の真っ只中でした!名刺交換や、オフラインでは初めましてのご挨拶をされていたりと、賑やか♪


ときわ総合サービスさんのマスコットキャラクター「ときわん」が、サンタコスチュームでお出迎えしてくれました♡

ご来場者の方の検温もばっちり♡


17:30 関係者ミーティング

きんゆう女子。からは、まりこさんがモデレーターとして参加しています!本日のイベントがご参加いただく方にとって良いものとなるように、念入りに確認していきます。


和やかだけど、真剣な雰囲気です!


17:40 開場

徐々に参加者が集まります。スクリーンには本日のイベントスケジュールが投影されています。KABUTO ONE会場ではしっかりと席同士の間隔が空いているので、コロナ禍でも安心して参加することができました。開催時刻になると、進行を務める佐々木さんのアナウンスで主催者代表挨拶が始まります。


イベントスケジュール


いよいよイベントスタート!

18:00 主催者代表挨拶 清水紀男さん
ときわ総合サービス 家計簿普及促進委員会 共同代表


ときわ総合サービスさんでは、紙の家計簿を作っているそう。アプリでも紙でも、豊かな暮らしの為になるなら、どちらを使っていただいても良い!家計簿制作会社は、ライバルではなく同士。

というお話が印象的でした。


18:05 基調講演 渡邉 昌一さん
日本銀行情報サービス局長 兼 金融広報中央委員会事務局長


日銀の中の別組織として設立された「金融広報中央委員会」では、金融知識の普及活動として、小学生向けのおこづかい帳や、学校教材を作成されているとのこと。みなさんも、もしかしたら使ったことがあるかもしれませんね!


時代の変化に合わせて名前や活動内容を変えながら、わたしたちの生活がより良くなるように尽力されています。

今回はイベントの為に「金融広報中央委員会の取り組みについて」と題してお話いただきました。


投影されたスライドには、昭和30年頃の日本銀行本店のお写真が!

レトロで立派な外観は今でも健在ですが、その周囲は今ではだいぶ変わっているそう。
写真では「貯蓄で安定」「輸出で発展」という文字が見えますが、このような垂れ幕は、渡邉さんが日本銀行に勤めていらっしゃる間は見たことがないそうです。経済成長著しい時代の熱気を感じますね。


昭和30年頃の日本銀行本店と街の様子のお写真


また、最近の活動として、eラーニング講座「マネビタ」を紹介。
金融経済教育に関わる官庁や団体が連携し、有識者の意見を踏まえて制作したという点で、本邦初の金融リテラシーに関する動画教材なのだとか!
大学生や若手社会人が最低限身に付ける必要のある金融リテラシーを網羅していて、誰でも、いつでも、スマホを使って、しかも無料で!受講できるとのことで、これはきんゆう女子。としては気になりますね。


ご興味のある方はぜひ、こちらの公式サイトを見てみてくださいね♪


eラーニング講座「マネビタ」


他にも、季刊誌「くらし塾きんゆう塾」より、江戸時代の家計管理について考察された記事の紹介もあり、庶民の計算能力は意外と高かった!?商家や幕府は資産運用に結構積極的だった?など、興味深い内容です。こちらは、既刊誌全号をPDFファイル形式でWebサイトで読めるそうです♡


2022年4月より、高校の家庭科の新学習指導要領が改訂され、資産形成を学ぶようになるということで、金融について学ぶことがより身近になります。金融広報中央委員会さんの発信される情報にはぜひ注目したいですね。


18:40 パネルディスカッション「FIREと火の車の間、家計管理にどう心を燃やしますか?」


パネルディスカッションでは、オフライン&オンラインどちらも参加しやすいよう、会場のパネリストさんは横一列に並びつつ、各自パソコンを用意して発言中の様子がわかるようになっていました♪

モデレーターのまりこさんがパネリストのみなさんに質問をしていくスタイルで進めます。


まりこさんは、きんゆう女子。イメージカラーのグリーンのスーツでした♡


パネリストさんたちの自己紹介タイム

まずはパネリストのみなさんに自己紹介をしていただきました!


Zaim 執行役員 経営企画担当 CCO: 綿島 琴美さん

2012年法人化。キャッシュレスもマニュアル入力も使いやすいオンライン家計簿アプリ「Zaim」を運営。家計簿管理を超えて、キャッシュレスのポイント還元や、自治体のお得情報なども手掛けているそう。


スマートアイデア 代表取締役/ファイナンシャルプランナー: 江尻 尚平さん

2012年創業。お金の管理で苦労した経験から、どうにかしたくて開発したシンプルなアプリ「おカネレコ」を運営。続けやすくする為に2秒でつけられる家計簿にしたのだとか。FPとオンライン相談できるサービス「MONEYCIL」も展開。


ときわ総合サービス 営業部 部長代理: 二宮 裕子さん

「明るい暮らしの家計簿」の企画・制作・販売を手掛けており、約70年続くロングセラー書籍とのこと!入口でお出迎えしてくれた「ときわん」グッズも展開されています。主催者代表挨拶をされた清水紀男さんが胸元に「ときわん」のピンブローチをつけていたのにみなさん気付きましたか?


婦人之友社 デジタル事業部 デジタル事業推進室 室長: 岩井 純一さん

1904年に創刊された「羽仁もと子案・家計簿」のデジタル化に取り組まれ、2020年5月には「クラウド家計簿 kakei+」をリリース。書籍でもデジタルでもラインナップがあるので、自分に適したものを選ぶことができそうです。


マネーツリー ビジネスディブロップメントディレクター: 山口 賢造さん

2012年創業。資産管理サービス「Moneytree®︎」および金融データプラットフォーム「Moneytree LINK®︎」を開発・運営。創業者は外国人の方で、社員の6割が外国出身者。なんと25カ国にも渡るのだとか!日本とは異なる文化を経験した社員が多いこともあってか、日本人の貯蓄率の高さはよく話題になるそうです。


マネーフォワード 執行役員 Chief of Public Affairs 兼 Fintech研究所長: 瀧 俊雄さん

2012年創業。お金を前向きなものにしたい。ただ、サービスを提供しても、「お金のコトはよくわからないから考えたくない」と思う方にはなかなか信じてもらえないこともある。それなら、自動記録なら受け入れてもらえるのではないか?という思いから生まれたのがマネーフォワードのサービスなのだそうです。


☆驚いたことに、参加された家計簿普及促進委員会6社のうち、4社が2012年創業の会社でした。ちょうどデジタル化の波もあったのかもしれませんが、なんだか不思議なご縁を感じますね。



続いて、パネリストさんたちに質問にお答えいただきました!

特に印象にのこったディスカッション内容についてレポートします。


Q1.「みなさんはどんな家計管理をしていますか?」

ときわ総合サービス 二宮 裕子さん:

「結婚を機に家計管理を始めました。無理なく続ける秘訣は、お風呂に入る前など、記録をつけるタイミングを決めて習慣化することです。また、レシートをそのまま貼り付けることで時間短縮をしています。作業時間は3~4分ほど。その日に思ったことを2~3行書くのですが、読み返すと文字の調子などからそのときの感情が伝わってくるのが手書きの良さですね。」

マネーツリー 山口 賢造さん:

「とにかくキャッシュレスにこだわっています。キャッシュレスを導入していないお店では買わないほどです。(笑)」

Zaim 綿島 琴美さん:

「自社サービスの「Zaim」を利用しています。結婚をきっかけに Excel や PC 用の家計簿アプリも試してみましたが、当時は海外製のものが多くとても使いづらかったため、家計管理に対して「面倒だな」という気持ちが強かったです。そんな時に「Zaim」に出会い、シンプルでカスタムしやすい機能性が魅力的で、お金に対する向き合い方がガラリと変わったことでヘビーユーザーに。気付いたらスタッフになっていました(笑)」

Q2.「家計管理の観点からFIREについてどう思いますか?」

スマートアイデア 江尻 尚平さん:

「最近聞くようになったFIRE。大学生と話したりすると、よく話題になりますね。」


マネーフォワード 瀧 俊雄さん:

「Financial Independence(経済的自立), Retire Early(早期退職)頭文字をとってFIRE。最近調べてみたのですが、実は4つパターンがあるみたいです。


①FAT FIRE

 資産運用により収入を維持しつつ、取り崩して生活する。


②LEAN FIRE

 とにかく支出を抑えて生活する。


③BRISTA FIRE

 まさにバリスタとしてカフェに勤めて、週に2~3回程度働く。米国では、務め先によって保険の内容が違ったりしますが、スターバックスに籍を置けたりすると手厚いので安心ですよね。


④COAST FIRE

 これは②と③のハイブリッドですが、最終的にはいつか仕事を辞めることを目指します。


ちなみに、家計簿をがんばってつけるよりも、3年多く働くほうが効果があるとも言われています。

皆さん、仕事はしたくないですか?仕事とどう向き合うかということがFIREの対になってきます。

Q3.「みなさんご自身はFIREを考えていますか?」

マネーツリー 山口 賢造さん:

「FIREを達成する為にはどうしたらいいか、アプリでシミュレーションができると良いかもしれないですね。」

ときわ総合サービス 二宮 裕子さん:

「個人的には仕事を続けたいと考えています。家計管理の目標としていつかはFIREできることを意識しながら働いて行けると良いな、と思います。」

スマートアイデア 江尻 尚平さん:

「個人的にはFIREを目指していないです。

60代でリタイアしてからの時間をどうするか。リタイアを目指している人は多いですが、その後どうするかまでを考えている方は少ないかなと感じています。


私が運営している「おカネレコ」のユーザーさんの中には、年間400万円貯めているひともいます。もともとの年収も高いのですが、収入の40~50%近くを貯蓄されている。FIREするなら徹底して支出を抑えて貯蓄をする必要がありそうです。」


Q4.「家計管理術や、羽仁もと子さんの哲学について教えてください!」

婦人之友社 岩井 純一さん:

「羽仁もと子の家計簿には、公共費の費目があり、寄付など他人や社会の為に使うお金を計上できるようになっています。これは『家庭は簡素に、社会は豊富に』という羽仁もと子の考えを表しているものです。」


Q5.「参加者からのお悩み相談にお答えください♪」

✦1人暮らしの長い者同士ですが、今度生計を共にします。どのように管理したら良いでしょうか?

スマートアイデア 江尻 尚平さん:

自分が管理したいか、相手に任せたいかをまず話し合ってみてください。お互いに1人暮らしが長いということなので、各々管理する方が良いのかもしれませんが、家の購入など真ん中の部分も必要です。困ったときには相談しあえるような関係を大切にしてほしいです。家計管理について、お互いに収入をオープンにしなければならないと思っている夫婦が多いというデータがあるのですが、別々に管理すると不満がたまりづらいという利点もあります。」

婦人之友社 岩井 純一さん:

「共通の財布を作ることが大切です。毎月入金する金額や貯蓄は守る。

お互いに趣味に使うお金については干渉しないのが良いですね。

ときわ総合サービス 二宮 裕子さん:

「私の場合も収入は別々に管理しています。夫婦だからといって全てをつまびらかにする必要はないかと思います。」

Q6.「Zaimでは助成金に関する情報発信もされているそうですが、私たちも見ることはできますか?」

Zaim 綿島 琴美さん:

HPで『18歳以下への給付金実施に関する意識調査結果』を公表中です。およそ 3 割が「子ども関連費用」に利用としていますが、家計の支出において、子どもの為の費用だけを切り分けて考えることは難しい面もありますね。「子ども向けの貯金や投資」に、給付金利用を検討している方も多いいと結果が出ています。」



Q7.「参加者からのご質問にお答えください♪」

✦取り組まれている最新情報を教えてください!

マネーツリー 山口 賢造さん:

「やはりDXです。もしコロナがなければ、今までだったらできないだろうと思っていたものが多いです。例えば、金融機関との打ち合わせですが、直接対面ではなく、オンライン化しました。最近はテレワークができるかどうかで会社を選ぶという方もいらっしゃるでしょうね。」


DX・・・デジタルトランスフォーメーションという意味で、デジタル技術を用いて人々の生活をより豊にしていくというものです♪


Q8.「参加者からのご質問にお答えください♪」

✦ざっくりと家計簿をつけています。どう活用したらいいでしょうか?

Zaim 綿島 琴美さん:

「ざっくりということですが、きっちりとつける必要はないと思います。

大事なのは、自分がどこに価値を感じて、何を良くなかったと反省するのか、自分を見つめること。自分の金銭感覚を把握することが大切です。」

スマートアイデア 江尻 尚平さん:

「後から振り返ることで習慣化することが大切です。」

ときわ総合サービス 二宮 裕子さん:

「ざっくりで大丈夫です。何をすれば自分と家族が楽しめるか?を考えてつけていきましょう。」

婦人之友社 岩井 純一さん:

「なんとなくつけるのではなく、ぜひ振り返ってみてください。」

マネーツリー 山口 賢造さん:

節約=我慢となってしまわないように、増えることを楽しめるようにされると良いかもしれません。FIREをしたい方が多いみたいですが、仕事嫌いな人が多いのかもしれないですね。養老孟司さんの言葉で『仕事は楽しく 趣味は真剣に』という考えがあります。仕事はやらなければならないものだから、できるだけ楽しむ工夫をしてみる。趣味は自分がやりたくてやっているものだから、真剣に取り組む。そうすると少し変わることもあるかもしれないですね。」

マネーフォワード 瀧 俊雄さん:

「結婚後の3年間、Excelで1円単位の収支をつけていました。その後はざっくり1,000円単位になりましたが、節約が必要な時など、やらねばならないときは、人間ちゃんとやるものです。FIREで言えば、仕事に縛られない生き方について考えることかもしれません。」

イベントの終わりに

19:55 閉会

熱いパネルディスカッションのお時間もあっという間。渡邉さんより統括のお言葉をいただきます。


統括のお言葉 渡邉 昌一さん
日本銀行情報サービス局長 兼 金融広報中央委員会事務局長


今回のイベントに参加するにあたり、家計簿に関する書籍をいくつか読まれたという渡邉さん。特に、磯田道史さんの書かれた「武士の家計簿」が人生録のようで面白かったそうです。

手書きの家計簿は思い出になるし、自動入力は手軽に使えるという、それぞれの利点にも触れられました。ちなみに、渡邉さんが職場で独自にヒアリングをしたところ、夫婦でもお互いの収入を相手に教えていない、という方が多かったそうです。共働きの家計管理の手法は友好国との外交に近いといったコメントも印象的でした。


第4回 家計簿の夕べレポートいかがでしたでしょうか。参加したかった!というみなさんに少しでも伝えられたら嬉しいです♪


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